2024年秋はお休みをいただいた、山の棚田での馬頭琴コンサート「美炎・馬頭琴の調べ」ですが、
開催についてのお問い合わせを8月頃から何件かいただきました。ありがとうございました。
楽しみにして下さっていた皆様への申し訳ない気持ちと、また、忘れずにいて下さったことへの感謝の気持ちでいっぱいになりました。
コンサートは来年秋の開催を予定しておりますので、皆様のお気持ちを励みにしていきたいと思っております。どうぞ、楽しみにお待ちくださいませ。
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そこで、コンサート会場となる棚田の、今年の様子を少しお伝えしたいと思います。
今年の稲作シーズンは、雨が欲しい時にはなかなか降らず、
気温の欲しい時には何だか寒い日が続き、
夏場には酷い暑さがいつまでも続いてげんなりし、と、
茂さんも田んぼも、御多分に漏れず大変しんどい日々。
それでも稲はすくすく育ち、今年は豊作かも!と期待されていたのですが、
梅平周辺ではここ何年か鳴りを潜めていたイノシシが
お盆の前から棚田周辺に出没するようになり、
電柵での対抗むなしく、何枚かの圃場を酷く荒らされました。
↑ 棚田の舞台から川下側の田んぼの様子(24年8月)。イノシシが歩いた後が沢山。
↑ 田んぼの中を縦横無尽に歩き回り、稲を踏んで稲穂をしごいて米を食べてしまいます
また、稲刈り時には圃場の土の乾燥が進まず機械を入れられない日々が続き、、、
9月中旬に、どうにか稲刈りも終わりましたが、
イノシシや倒伏の影響もあり、出来高は例年の半分程度、と
かなりの減収になってしまったそうです。
昔(親の代まで)の米農家は、
「今年の米が豊作でも何かの時のために取っとかないとだめだ。米農家に米がないのは恥だんべ!」
と言って、秋の新米収穫後にも自家用の新米には手を付けず、
前年産の古米を翌年5月くらいまでは食べていたそうで、
「それは嫌だなと思ってきたんだけど、今年は出来がいいぞと思っていた棚田の米が収穫直前に一転大不作になったり、今年みたいな世の中の米不足騒動なんかを経験すると、親達がやってきた事も間違いではないのかなと、ちょっと考えちゃうよね」
と茂さんはしみじみと話されていました。
今は棚田も冬を迎える準備がほぼ終わり、
冬の間に少し周辺の草刈りなどをして、来春の稲作に備えるそうです。
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さて、
長らくお待たせしている「ドキュメンタリー映像制作プロジェクト」ですが、
先日、纐纈あや監督、馬頭琴奏者の美炎さん、廣田家とをオンラインでつなぎ、映像制作の経過状況などを伺いました。
第10回コンサートがコロナ禍での開催となった事を始め、想定外の出来事が盛り沢山で、撮影はもとより編集に至るまでの監督の作業量も尋常ではなくなり、周りで見ている素人集団(取材対象となった演奏者、梅平里守人、主催者他、出演者一同)にとっても、影響は計り知れないのではと感じられる日々だったのですが、ドキュメンタリー映画を制作されている村上浩康監督(※)にも構成・編集でご協力いただき、その後も纐纈監督の孤軍奮闘の編集作業が続いているものの、ようやく完成形が見えてきたそうです。
※村上浩康監督:映画監督。多摩川河口干潟を舞台にした連作「東京干潟」「蟹の惑星」(2019)や、多摩川に生きる猫とヒトの命を見つめたドキュメンタリー「たまねこ、たまびと(2023)」他、現在は新作「あなたのおみとり(2024)」が全国公開中♪ → https://www.omitori.com/
「これだけの時間がかかってしまっていますが、たくさんの方にご協力、応援いただいてここまで進めてこられたので、最後まで手を抜かず、撮影させていただいた素材を最大限に活かした映像にして、必ずDVDを完成させます!」 とのことで、今も画面に向かって下さっています。
編集作業中の近影画像を送っていだだきましたのでチラ見せ(否、大公開!)しますね。
完成までに予想外の時間がかかっていることで、応援して下さっている皆さま初め、完成を楽しみにして下さっている皆さま、気にかけて下さっている皆さま、たくさんの方々にご心配をおかけしているかと思いますが、どうかご理解ご容赦いただけますようお願いいたします。
映像編集の手順など知らないことも色々あるので、私達にとってはいちいち興味深いのですが、制作の裏側も少し覗かせていただきつつ完成を楽しみにしておりますので、DVDの完成まで皆さまもご一緒に、今しばらくお待ちいただければ幸いです。
映像制作の続報についてもまた、こちらでお知らせしていければと思っておりますので、どうぞお楽しみに♪
ヒロクラフト・廣田 記
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